「うがい」は「鵜飼い」

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2012.1.25

インフルエンザがこの地区でも多中心的に浸潤を始めています。白地図の上に広がっていく赤い水玉模様,赤い丸が数とサイズを増しつつ広がっていきます。白地図が真っ赤に塗りつぶされてしまうのか,それとも白地を残せるのか,人間の英知が試される例年イベントです。



予防として行われている手洗いとうがいですが,実は長い期間その効果が医学的に証明されていませんでした。しかし近年研究者達がその効果を統計的に証明しています。



実はうがいとは日本だけで行われている慣習であることをご存知でしょうか。口をすすぐという行為は他の国でもあるようですが,液体を咽に溜めて空を仰ぎつつまるで動物が啼くかのように咽を鳴らして粘膜を洗浄する行為は日本独特のもので,実は欧米では下品な行為として嫌われています。うがいの語源は「鵜飼い」,あの長良川の鵜飼いです。確かに魚を飲み込んで再び吐き出す鵜の姿に似ています。このような慣習のない人たちが見ると確かに奇妙で下品に見えるかもしれません。



うがいという慣習が日本で成り立った背景を考えるのも面白いと思います。



以下持論ですが,まず日本において水は歴史的に霊的な意味を持っていることが挙げられます。水は単に物理的に物を洗うだけのものではなく,その穢れまで洗い流すもので,禊(みそぎ)はその代表です。背景として水が豊富で河川が綺麗であること。河川が綺麗というと「えっ」と感じるかもしれませんが,インドや中国の河川が死体や排泄物を大量に流している「巨大な下水」であることを考えれば,日本の地方レベルでの河川はとても清浄です。また水が不足している地域では水を口に入れて吐き出すという行為は成り立ちにくいでしょう。

水は清めるもの,聖なるもので,うがいとは邪悪なもの侵入口でもある咽をその聖なるもので清める行為で,現代においては霊的に邪悪なものに対してだけでなく医学的に邪悪なものに対しても効果があることが証明された,というところでしょうか。



日本においては何も遠慮することはありません。みんなで冬空を大きく仰ぎならが「鵜飼い」しましょう。

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